巻頭言


朝鮮学校支援の輪を広げよう!

「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会 代表
東京朝鮮高校生の裁判を支援する会 共同代表 長谷川和男


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 「高校無償化」制度が2010年4月1日実施されましたが、教育の機会均等に寄与するために成立したはずのこの制度は、残念ながら朝鮮学校だけ適用されませんでした。民主党政権が成立させたこの法律は、公立高校や私立高校(いわゆる一条校)に限らず、各種学校や外国人学校にも広く適用されるはずでした。しかしこの制度から、朝鮮学校だけが排除されたのです。朝鮮学校の適用については、独立した第三者機関が審査していました。その結論が出されていない2012年12月、年末の総選挙で成立した第二次安倍政権によって省令規則の改正が強行され、永久に無償化制度から排除されることになりました。

2013年1月から翌年2月にかけて、大阪、愛知、広島、福岡、東京と各地方裁判所に高校生や学園が控訴し、闘いの火ぶたが切って落とされました。

2017年7月19日広島地裁判決敗訴、7月28日大阪地裁判決勝訴、9月13日東京地裁判決敗訴という結果になりました。愛知と福岡は係争中ですが、広島と東京は原告がそれぞれの高等裁判所に控訴しました。逆に、大阪は国側が大阪高裁に控訴しました。

2017年9月13日、東京地裁不当判決は絶対に許すことができません!朝鮮学校に対する無知と偏見に満ちたこの判決に対し、原告と東京弁護団は東京高等裁判所に控訴しました。

私は6月20日から、広島地裁と大阪地裁判決に合わせて、「高校無償化裁判勝利・補助金削減反対!朝鮮学校の子どもたちに笑顔を!全国行脚」を行ってきました。日本にある朝鮮学校は全部で67校あります。福岡から始めて、山口、広島、四国、岡山、兵庫、大阪、和歌山、京都、奈良、滋賀、福井、三重、岐阜、愛知、静岡、長野、神奈川、東京、千葉、栃木の20都府県、51校の朝鮮学校を訪問しました。残りは16校です。

朝鮮学校は素晴らしい。どの学校の子どもたちも、目を輝かせて一生懸命に学んでいます。「一人はみんなのために、みんなは一人のために!」を合言葉にお互い助け合って、仲良く学校生活を送っています。私が一番感動しているのは、どの子も自信をもって自分を表現していることです。歌や演奏、舞踊にスポーツ、どれをとってもその表現力に感動させられます。この子たちから民族教育を受ける権利を奪ってはなりません。

朝鮮学校のある所には、それぞれに歴史が刻まれています。日本の植民地支配によって辛酸をなめてきた在日朝鮮人が、祖国の言葉、祖国の歴史、祖国の文化を学び、民族の誇りを取り戻す大変な努力が積み重ねられてきたのです。戦後72年間、ウリハッキョが存続してきた歴史の中には、どれだけの人が人知れず頑張ってこられたか、私は見てきました。バスを8台運行させている学校、たった7人の子どもたちに3人の担任、音楽や美術の講師、部活動の指導にボランティアで当たられている方など、学校を存続させるために血みどろの努力を重ねているのです。

安倍晋三首相や小池百合子都知事のように、日本にとって負の歴史は無かったことにする政治家は許せません。私たちの誇りと尊厳を傷つけているのは、あなたたちだ!

高校無償化の闘いは、これからも長い闘いになります。この闘いの行方が今後の日本の未来を大きく決定づけるのです。幸いにも朝鮮学校の存在は、「高校無償化」問題をきっかけに多くの日本人に知られるようになりました。しかし日本人で朝鮮学校に足を踏み入れた経験のあるものは、おそらく0.1%にも満たないのではないでしょうか。

私は朝鮮学校の実情を知らせ、歴史的経緯を知らせることによって、広く日本社会に朝鮮学校のすばらしさを伝え、朝鮮学校の民族教育を支える責任が日本人にもあることを訴えていきたいと思います。これは私たち日本人の闘いであり、過去の歴史に責任を負う日本人の良心の闘いであると思います。共にがんばりましょう!

2017.11.6

長谷川和男先生のFacebook

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